日常生活の中の音の高さってどれくらいなの?

音の高さの表し方

音の高さイメージ

音の高さは「Hz(ヘルツ)」という単位表されます。

音の正体は物体の振動によって発生する「波」のことを指し、「Hz」は1秒間はこの波が振動する回数を表します。

「Hz」は数値が大きくなれば高い音に、小さくなれば低い音に感じます。

福祉くん

人間の聞き取れる音の高さは0Hzから20000Hzまでと言われているよ!

福子ちゃん

なるほどね…って全然イメージが湧きませんですわよ!

福子ちゃんのいう通り、数字だけ出されていても全くイメージが湧きませんよね。

では、身近な音で具体的に何Hzくらいあるのかをみていきましょう!

人の声の高さ

女の人、男の人、赤ちゃん

私達が1番イメージがしやすいと思うのが「人の声の高さ」です。

人の声の高さがどれくらいなのかを掴んでおくと、それと同じくらいなのか?もしくは、それより高い?低い?という見分けがつきやすくなります。

一般的にいわれている人の声の高さについて下の表でまとめてみました。

人の声Hz数
男の人の声約500Hz
女の人の声約1000Hz
赤ちゃんの泣き声2000~4000Hz
人の声とHzの関係
福子ちゃん

男の人の声と女の人の声は周波数が約2倍違うのね!

福祉くん

ちなみに、外耳道(がいじどう=いわゆる耳の穴)が一番響きやすい周波数が3000~4000Hzと言われているんだ!だから赤ちゃんの泣き声は大人の人の声と同じ大きさであってもよく聞こえるんだよ!

日本語に使われる音の高さ

日本語のイメージ画像

日本語の日常会話に使われる音の高さは約500~約4000Hzいわれています。

日本語と言っても様々な要素に分けられることができます。いったいどんな要素に分けることができるのでしょうか?

日本語の要素

  • 母音
    「あ・い・う・え・お」のことを指します。
  • 有声子音
    ナ行・マ行・ヤ行・ラ行・ワ行・ガ行・ザ行・ダ行・バ行の子音を指します。
    これらの音は声帯振動※1を伴います。
  • 無声子音
    カ行・サ行・タ行・ハ行・パ行の子音を指します。
    これらの音は声帯振動※1を伴いません。
福祉くん

※1声帯振動とは、文字通り声帯が震えるかどうかを言います。有声子音とと無声子音をそれぞれ話すときに一度、のど元に手を当ててみて!

福子ちゃん

有声子音は、のどがブルブルって震えたけど

無声子音は、のどは震えなかったわ!これが声帯振動なのね。

日本語はざっくりとこの3つの要素に分けることが出来ます。では、それぞれどれくらいの音の高さをしているのでしょうか?

日本語の要素Hz数
母音約500Hz
有声子音約1000Hz
無声子音2000~4000Hz
人の声の大きさとHzの関係

母音は比較的低い周波数をカバーしていて、子音は比較的高い周波数をカバーをしています。

これらをまとめると日本語の日常会話に使われている音が約500~約4000Hzといわれているのも納得できますね!

身近で聞くことのある音の高さ

車のマフラー
車のマフラー
犬の鳴き声
犬の鳴き声

私たちが普段様々な音に触れて生活を送っています。

音の情報から環境を認識したり、危険を察知したりすることに役に立っています。

では、身近に聞く音というのはどれくらいの高さの音でしょうか?

音の種類Hz数
自動車のマフラーの音約125Hz
冷蔵庫の音
大型犬の鳴き声
約250Hz
救急車の音約770Hzと約960Hz
小型犬の鳴き声約1000Hz
電車の踏切り音約1410Hz
蝉の鳴き声約4000dB
身近で聞きことのある音とHzの関係
福子ちゃん

「ピー」が約960Hzで「ポー」が約770Hzなのよ!

福祉くん

踏切りの「カンカンカンカン・・」っていう音はドレミの「ファ」に近いんだよ!

楽器の音の高さ

ピアノの鍵盤
トランペット

私たちの身の回りには様々な楽器があります。どの楽器にも特徴的な音があり、それぞれの楽器の良さが合わさるととても心地の良い音楽として聴くことが出来ます。

私たちの身の回りある楽器はどのくらいの音の高さがあるのでしょうか?

楽器の種類Hz数
ピアノ約27.5~約4186Hz
トランペット約200~約1000Hz
バイオリン約180~4000Hz
フルート約200~2500Hz
楽器とHzの関係
福子ちゃん

ピアノって出せる周波数がとても多いのね!びっくりしたわ!

福祉くん

ピアノを弾いてみると「ド」の音だけでも7個あるしね!

ピアノについてですが、一番左の一最も低い音は27.5Hz、一番右の最も高い音は4186Hzになっています。

私たちが普段よく聞く「ドレミファソラシド」の「ド」(ピアノの鍵盤の中央に位置する「ド」)は261Hzであり、次に高い「ド」は522Hzです。

2つの「ド」のHzを比較してみると周波数が2倍になっています。

音の世界においては、ある音を基準として周波数が2倍になる音を「1オクターブ上の音」と呼んでいます!

余談ですが、一般的な人は2オクターブ声を出すことができるといわれており、声楽家や歌手の場合だと更に2オクターブの幅を持っているともいわれています!

まとめ

今回は音の高さにスポットをあててみました。
身近な音の中でも危険を知らせたり、何かを伝達するための音というものは日本語の日常会話に使われる音の範囲内で使われています。

また、日本語と言っても3つの要素にわかれていたり、細かく見ていくと色んな違いがあって、新たな発見になったのではないでしょうか。

これからも音について何か不思議に思ったり、興味を持ったことがあれば、そのことについて記事にして行けたらなと思います!

最後におまけとして、私が面白いなと思った動画「モスキート音で耳年齢チェック あなたは何歳ですか?」のリンクを貼らせて頂きます。ちなみに私は15000Hzが限界でした!

この記事を書いた人

阿部
阿部あいち補聴器センター言語聴覚士
言語聴覚士として勉強した知識を生かして聞こえについての情報を発信していきます!
水泳と走ることが好きです。