【オーティコン】茨城大学と共同で、きこえの動画無料配信へ「きこえのミライ」
デンマークの補聴器メーカー「オーティコン」と茨城大学教育学部の障害児生理学研究室が共同でオンデマンド動画配信プログラム「きこえのミライ」を11月13日(月)より配信を行います。
「きこえのミライ」プロジェクトとは?

聴覚障害児・者の聞こえの理解や、これからの聴覚支援に役立つ内容を発信するものになります。今回は、動画のかたちで、全5回に分けて無料配信されます。
1回各10分になっており、すきま時間にご視聴いただけます。
今回は「リスニング・エフォート」の理解に向けた取り組みをインタビュー形式でわかりやすく解説したものです。
今回のテーマ「リスニングエフォート」について


補聴器や人工内耳を使っている方は、大人・子どもに関わらず、騒がしい場所(学校や職場など)でことばの聞き取りを行う場合、少なからず聞き取ろうとする努力をされております。
補聴器や人工内耳の使用に慣れている方でも、無意識に聞き取りをしようとする努力を行っており、正常のきこえ方をされている方と比較して、脳や身体の負担は多くかかっております。
リスニングエフォート(Listening Effort)は、直訳すると「聞こえの努力」となります。
辞書的な意味では「聴覚情報を理解する際、妨害要因を乗り越えるために、意図的に心的リソースを配分すること」と定義されます。
つまり、きこえにくい環境下で聴覚障害児・者が「聞こう」とするために、頭をしっかり使って理解しようとする行動・努力のことを指します。
リスニングエフォートが及ぼす影響は?


リスニングエフォートは少なからず、脳の負担が大きいことが報告されております。
補聴器や人工内耳を使っている子どもが学校の授業等で、同じことを理解しようとする時の脳の負担が大きいとどうなるでしょうか?
通常の聞こえの子どもが理解をするために、使う脳のエネルギーより負担が大きくなるため、理解はできるものの学校を終えた後にどっと疲れが出てしまったり、聞こえに集中するあまり、ノートをとったりする作業に遅れが生じたりする可能性があります。
一般的に、リスニングエフォートは大人よりも子どもの方が負担が大きいと言われております。
今回の動画配信にあたり茨城大学「田原敬准教授」より

茨城大学教育学部の田原 敬 准教授は、近年の聴覚支援機器の発展により、難聴を持ってる方のきこえの機会は格段に上がったが、無意識的にでも身体的・心理負荷になりかねる可能があることを提唱しております。
その上で、「リスニングエフォートの研究はまだ始まったばかりで、わかっていないことも多い。リスニングエフォートの評価方法を確立すると同時に、教育現場とも連携しながら具体的な支援の方法について提案していきたい。」とも話しています。
申し込みと内容について
- 申し込み方法 下記URLより必要情報を記入いだだく
- 申込締切日 2024 年1月31 日(水)17時まで
- 動画視聴可能期間 2023年11月13日(月)~2024年2月29日(木)
- 配信内容について 全5回にわけて聴覚分野のプロフェッショナルが「リスニングエフォート」に関わる内容についてインタビュー形式でわかりやすく解説します。(各回約10分程度)
配信内容詳細
- 聴覚研究の最前線! エリクスホルム研究センター
- 音を聞くと疲れるって本当?(前半)
- 音を聞くと疲れるって本当?(後半)
- 思いどおりに補聴器をコントロールしたい!
- オージオグラムだけでは不十分?
この記事を書いた人

- あいち補聴器センター言語聴覚士
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言語聴覚士として勉強した知識を生かして聞こえについての情報を発信していきます!
水泳と走ることが好きです。
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