補聴器と集音器って何が違うの?

当店のような補聴器販売店では、聞こえに悩みを持った方が毎日ご来店されます。

その中でお客様から「補聴器と集音器って何が違うの?」というご質問を頂くことがあります。

確かに見た目だけ見たら同じに見えますよね。

補聴器に比べると集音器は、通販番組や新聞の広告欄で目にする機会も多いと思います。

そこで今回は補聴器と集音器の違いについて書かせて頂きたいと思います!

その① カテゴリーのちがい

病院で使用されるモニターアラーム
病院で使用されるモニターは医療機器
ミキサーとヘッドホン
ミキサーやヘッドホンは音響機器

補聴器は心電図をみたりするモニターやペースメーカーなどと同じで医療機器に分類されます。

医療機器は、薬事法(やくじほう)※という法律で決められている品質や安全性など厳しい基準をクリアしなければなりません。

対して、集音器はイヤホンとかと同じく音響機器に分類されます。

福祉くん

医療機器のイメージだと衛生面や動作確認とかが厳しそうなイメージがあるよね!

福子ちゃん

音響機器だと、メーカーによっていろんな音質が楽しめるイメージがあるわ!

※1薬事法とは、医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器・再生医療等製品の品質と有効性および安全性を確保ための法律です。

その② 価格のちがい

価格が変わるイメージ
補聴器は価格は幅広く設定されています!
お値打ちイメージ
補聴器と比べるとお値打ちな価格設定となっています!

補聴器は1台当たりの価格はお値打ちなもので1台約10万円程度のものから約50万円程度のものまでと、とても幅広いものとなっております。

両耳を揃えると約20万円から約100万円となります!

集音器は両耳で約1万円程度のものから約3万円程度のものが中心となっております。

福子ちゃん

なんでこんなに価格がちがうのかしら?見た目は似ているのに!

福祉くん

補聴器はとても小さいけれど、中にはコンピューター(必要な音を聞き分けて音量の調整を行う小さいチップ)が入っていて
そのコンピューターの賢さや分析の速さによって値段は変わってくるよ!

パソコンも同じカタチをしていても中の性能によって値段も変わってくることと同じような感じだね。

その③ 音の調整のちがい

音量調整のイメージ
補聴器はそれぞれの高さの音の調整ができます!
ボリューム調整のつまみ
ボリューム調整は直感的に行えます!

補聴器の音の調整はオーダーメイド!

「聞こえに悩み」があると言っても高い音が聞こえにくい人もいれば、低い音が聞こえにくいという人など様々な悩みがあります。

補聴器はそういった様々な聞こえの悩みに対して、それぞれの高さの音で音量の調整ができます。

また補聴器の種類によっては職場で聞く専用の音の調整、お家で聞く専用の音の調整などを分けて使用することも出来ます。

対して集音器は全ての高さを一律にあげたり、下げたりすることしか出来ません。

いわゆるボリュームの上げ下げのみになります。

福祉くん

好みの音に合わせたり、聞こえにくい音のみを上げれるのはいいことだね!

福子ちゃん

ボリュームだけなら、直感的に操作が出来る手軽さはいいわね!

まとめ

補聴器と集音器のちがい

  • 補聴器は医療機器。集音器は音響機器。
  • 補聴器は1台約10万円程度から約50万円程度と幅広い。集音器は両耳で約1万円から約3万円程度。
  • 補聴器の音の調整はオーダーメイド。集音器の音の調整はボリュームの大小のみ。


今回は補聴器と集音器の違いについて書かせて頂きました。どちらがよい、どちらか悪いということはありません!

どちらも「聞こえを良くするため」に作られたものであるため、価格帯や機能、購入にかかる時間などを考えてご納得されるものを選んで頂ければなと思います!

この記事を書いた人

阿部
阿部あいち補聴器センター言語聴覚士
言語聴覚士として勉強した知識を生かして聞こえについての情報を発信していきます!
水泳と走ることが好きです。